今回のクラヴマガ練習は、松本国士会長に教えていただきました。
松本国士さんの練習はちょっとハードです。が、普段やらないような変わった練習もやるので、なかなか面白いところもあります。
「集団の中を歩いて通過する練習」は、とても面白かった。日常で使うとしたら、デパートのバーゲンで人がごった返している中を歩くときに使えそうw
バーゲン大好きな主婦には、ぜひ覚えてもらいたいかも。
護身では、マウントされた状態から反撃する練習でした。
【集団の中を歩いて通過する練習】
この練習は、ウォーミングアップの一環として行われた感じなのですが、ちょっと興味深い内容でした。
クラヴマガにおける練習の特徴として、「シチュエーション」を想定した練習の多さがあげられます。
というか、クラヴマガで技を学ぶときは必ず、その技を使う場面やシチュエーションを想定して練習をしてますね。
この「集団の中を歩いて通過する練習」というのは、例えばバー等の店や会社など、人が集まった場所で不測の事態が発生した場合のトレーニングです。
多くの人がひとつの空間に集まっているときに何かが起こったとき・・・たとえばバーでお酒を飲んでいたら火事になったとか、会社で仕事をしていたら大きな地震が起こって外に避難するとか、そういう不測の事態が起こったとき、人はひとつの出口に向かって殺到します。
しかも、出口が複数あった場合でも、人は入り口(自分がそこに入るときに使った出入り口)から逃げる傾向にあるそうです。
そんなときは冷静にもうひとつの出口(たとえば非常口とか)を探して逃げると、意外と人が少なくてすんなりと外に出ることができることも多いようなのです。
なので、他の人が入り口から出ようとしているときに、自分は人の流れを逆そうして別の出口に向かいます。。。というシチュエーションでの練習です。
練習方法は、今回の練習の参加者は20人くらいだったのですが、全員が輪になります。
輪になったら、全員が一斉に円の中心を通過して反対側に向かいます。つまり、中心部分で20人全員がぶつかり、団子状態になるわけですね。
その団子状態を通過するためには、顔を防ぐように両手でガードしながら歩きます。かつ、人の間を通るときには身体を横にして通過します・・・という練習を何回かやりました。
ちなみに、警官など銃を携行している場合は、片手で自分の顔をガードし、もう片方の手で銃を守るのだそうです。
警官の場合は、例えば店などで事件や事故が発生し、人が外へ流れ出てくるところを逆走して現場に向かうときなどを想定した練習などをするようです。
【マウントされた状態から反撃する練習】
マウントされたら(自分が仰向けで相手が上に乗っている状態)まずは、胸に乗らせないようにするのが重要だそうです。相手の太ももを肘で突き、自分の腰の位置に持って行きます。
次に、マウントされた状態から反撃をするには、まず相手を崩す必要があります。
相手が自分の腰の辺りに乗っています。顔にパンチやら掌底を喰らうかもしれませんが、相手が攻撃してきた瞬間を狙い腰を浮かせ。その勢いで相手の体勢を崩し床に手を付かせます。んで、(左に転がる場合は)床に着いた相手の右手を自分の左手でつかみ、相手の右足を自分の左足で絡め拘束し、そのままゴロンと左側に転がると、自分が上に乗っかれるそうです。が・・・これはやはり相当の練習が必要な感じがします。そうそう実践では使えなそう。それくらい奥が深い技です。
もうひとつ。
相手が自分の腰の乗って、顔に向かって攻撃してくるところまでは前述した技と同じなのですが、そこから別の反撃方法もあります。
相手が左手で攻撃してきた瞬間を狙い、自分の上半身を少し浮かせながら相手の首と左手を、自分の両手で絞め上げる感じです。
相手の首と左手をまとめて絞めることで、相手の左腕自体が相手の首を圧迫してくれるため、効果的です。
マウントは、非常に難しいです。
でも、できる様になったら楽しそう。